ご相談 お問い合わせ

お気軽にご相談ください
代表:(078)855-4231
携帯:080-5702-2486
メール:mail@office-tanigaki.com

留学生の資格外活動申請~留学生は働けない?アルバイトはできる?~

活動の種類によって決まる在留資格

 「在留資格」は、外国人が日本でどのような活動ができるのかを定めたものです。

 たとえば、「医療」であれば、医師、歯科医師、看護師などの仕事に就くことを前提としています。また、「興行」であれば、俳優、歌手、ダンサー、プロスポーツ選手などがそれに該当します。そして、これらの在留資格は、その資格ごとにできる活動が決められているため、たとえば「医療」の資格で滞在している人が、ダンスがうまいといっても、ダンサーとして収入を得ることは認められていません。

 ところで、これらは収入を得ることが禁止ということであって、収入を得ない活動までは制限されていません。つまり「興行」の資格で滞在している歌手が、趣味で休日にテニスをしても構いませんし、スポーツジム等に入会してプールで泳ぐことは、問題ありません。
 ただし、趣味に没頭しすぎて、資格で認められた本来の職業を放棄したり、活動をやめてしまうということになると話は別です。その人の滞在資格は、あくまでもその活動をすることを前提として認められたものなので、本来の在留資格に該当する活動をしなくなってしまえば、在留の理由がなくなるということになります。そのままの状態を続けるならば、最終的には在留資格が取り消されるといった事態を招くことも考えられます。

就労が認められない在留資格

 ところで、在留資格の中には、そもそも就労自体が認められていないものもあります。入管法別表第一の外国人の「活動」に関する資格のうち、「文化活動」「短期滞在」「留学」「研修」「家族滞在」がそれにあたります。

 たとえば、日本の大学で学ぶ留学生は「留学」の資格を得て滞在しますが、この場合、就労による収入を得てはいけないということになります。在留資格は「留学」なのですから、大学で学ぶという活動がその根拠にあります。そのため、就労は在留資格外の活動ということになり、基本的に就労は認められていません。しかし、これでは生活の基盤としての収入が得られなくなり、日本での生活を続けることができなくなって、大学で学ぶという「留学」本来の活動が困難になることが考えられます。

資格外活動許可

 「資格外活動許可」という制度は、そうしたケースに対応するための措置として特別に認められたものです。

 とは言っても、あくまでこれは本来の資格としての活動を支えるためにある制度ですので、たとえば、資格外活動許可を受けた留学生が、カフェでアルバイトを始めたのはいいものの、その仕事にのめりこみすぎて、大学へ通うことがおろそかになってしまったとしたら、これは本末転倒と言えます。
 そうした事態を避けるためにも、資格外活動許可には一定の制限が設定されています。留学生のアルバイトの例でいうと、就労はどれだけ長くても1週間に28時間までと決められています。
 また、在籍する教育機関が夏休み等の長期休業期間の場合は、1日8時間までは就労することが可能となります。

 ほかにも、「家族滞在」の在留資格をもって在留する外国人については同様に、原則として1週28時間まで就労することが認められています。

事業主の責任

 この場合においては、その人を雇い入れようとする事業主の人も、資格外活動許可の有無、就労可能な時間数を確認することが大切です。もし、許可がないにもかかわらず働かせてしまったなら、事業主も処罰の対象となります。
 資格外活動許可は、地方入国管理局に「資格外活動許可申請書」と在留カードを提出することによって申請します。許可が得られれば、在留カードの資格外活動許可欄に、「許可」と記載がなされます。雇う側も、在留カードの確認等、本当にその外国人が働いてもいいのかどうかを見極める必要があります。
 また、いくら就労が認められるといっても、風俗営業等に従事することはできません

就労制限のない在留資格

 今日の話からは少し逸れますが、在留資格の中には、就労活動に制限がない資格もあります。入管法別表第二の「身分や地位に基づいた」資格の「永住者」「日本人の配偶者等」「永住者の配偶者等」「定住者」の資格がそれにあたります。これらの在留資格で在留する外国人は、就労活動に制限はありません。

まとめ

 留学生に話を戻すと、文部科学省の統計によれば、令和2年5月現在日本に滞在する留学生の数は、約28万人となっています。中国人留学生が最も多く、約12万人。次いでベトナム人留学生が約6万2000人、ネパール人留学生が約2万4000人となっています。ここには、コロナウイルス感染症の流行による影響で渡日することができず、オンライン授業の受講となった学生も含まれていますので実際に滞在されている学生は、これよりは少ないですが、それでも多くの留学生の方が日本において現在も滞在されています。
 生活するうえで、就労を希望される方は多いことと思います。当事務所では、留学生の生活支援のための資格外活動許可申請在留資格取得許可申請などを承っています。
 神戸、大阪周辺の方で、上記許可申請について考えておられる方は、どうぞお気軽にご連絡ください。

行政書士 谷垣事務所  代表 谷垣 征和
お気軽にご相談ください (078)855-4231
その他、在留資格等については、こちらの記事も参考にしてください。
 

トップページはこちらから→事務所ご案内

料金についてはこちらから→料金について

コメント

タイトルとURLをコピーしました